小学生でも分かる経済学

国の力はGDPで測る

よく新聞やニュースでGDP=国内総生産 比でいくらとか、 聞くと思います。

 

実はGDPってのは、Gross Domestic Product の略で
その国で一年間に生み出された「価値の大きさ」を表す
単位なんだ(≧▽≦)

 

こういう考え方はアダムスミスの国富論で初めて登場します。

 

その前までは、国の富っていうのは、金か銀でしか考えられていなかったので
他の生産物は、単なるモノを考えられていました。

 

ちなみに1980年代までは GNP(Gross National Product)国民総生産
っていう単位が、国の経済規模を表すのに考えられていたんだけど、

 

今では企業が海外に工場を持っていて、海外で生産しているから、
日本人が海外で生み出した価値を含むGNPはあまり国の経済を
表すのに適切じゃなくなったんだよ(^_-)-☆

 

だから、海外での生産分をGNPから引いたGDPが
1990年代から世界中で使われるようになったんだよ!

 

ちなみに2013年の段階では日本は世界でGDP第三位。
だいたい530兆ほど。

 

アメリカは1500兆円くらい(≧▽≦)で第一位だね!

 


GDPの合計よりも、一人当たりのGDPの方が大事?

たとえばGDP(一年にその国で生み出された付加価値の合計)が300兆円の国が
2つあったとします。

 

片方は人口が1000万人 ⇒一人当たりGDPは 3000万
もう片方は人口が1億人  ⇒一人当たりGDPは 300万

 

 

なんと10倍も違うことになるんだよ(#^.^#)

 

だから単純にDGPの合計だけで国の価値を決めちゃだめなんですね。

 

ちなみに一人当たりDGPで考えると

 

1位 ルクセンブルク
2位 カタール
3位 ノルウェー
4位 スイス
5位 オーストラリア

 

になるんだよ★

 

 

 

 

マクロ経済学の3大要素

(画像はPursuing Big Oceansさんより引用)

 

マクロ経済の3つの要素=つまり景気のカギを握っているのは

 

「企業」「政府」「家計」

 

上の図でなんとなく、こうやって経済は回っているんだなあって感じてもらえればそれで大丈夫です(≧▽≦)

 

 

ちなみに、景気が悪くなったり、景気が良くなったりするのは4つのパターンがあるっていわれてるんだよ!

 

その4つのパターンは経済学者の名前を取って

 

  1. 在庫投資の変化で起こるキチンの波(3年)
  2. 設備投資の変化で起こるジュグラー波(10年)
  3. 建設循環の変化で起こるクズネッツの波(20年)
  4. 技術革新の変化で起こるコンドラチェフの波(60年)

って呼ばれてるんだよ(≧▽≦)

 

 

まーこんな難しそうな話は忘れるとして(笑)

 

こっからが大切。

 

国の経済がGDPがどれくらい伸びたかにかかっているならば
景気よくするためにどうやってGDPを伸ばせばいいか知る必要があるよね??

 

GDPっていうのは簡単な式で表すことができます(≧▽≦)

 

GDP=消費+投資+政府支出+輸出ー輸入

 

だからGDPを上げるには

 

消費か投資か政府支出か輸出のどれかを増やせばいいんです!!

 

じゃあこれから
この式の項目にそって解説していきますよー^^

 


GDPを伸ばすには?

GDP=消費+投資+政府支出+輸出ー輸入

 

だということが分かったら、

 

まずは一番割合が高い「消費」を伸ばすためにはどうすればいいでしょう?
これはなるべく、国民に貯金ではなくて消費をしてもらわなくちゃならないよね。

 

暑い日がかき氷が食べたくなるし
寒い日はおでんが食べたくなるように、

 

消費を促進するためには、給料を増やしたり、
税金を下げたり、つまり財布のひもが緩むようにしてあげなきゃいけないんだね(≧▽≦)

 

 

 

じゃあ次はGDPの中で二番目に大きな比率を占めるのが「投資」
これは一件あたりの金額が大きいからGDPに占める割合も大きい。

 

殆どは金融機関からお金を借りて企業は投資を行う為、金利が重要な判断材料になるんだよ(≧▽≦)

 

次は輸出入です。
GDPを引き上げるには輸出を増やして、輸入を控えればよいだよ('ω')ノ
でもあまりにも輸出を増やしすぎると、逆に相手の国の赤字を増やしちゃうことになるから気を付けないと
「輸入制限」とか「関税率を上げる」みたいな手段を取られてしまうので注意が必要なんです!

 

次は政府支出です。
政府が景気を良くするためにやる公共事業なんかです。

 

公共事業をやるのに税金を使いますけど、今、国はお金がないので
国債を発行して借金をしてから公共事業に投資をします。

 

確かに、国債を発行して集めたお金でGDPは上がりますけど
いずれは、その利子を返さなきゃならないですよね?

 

その利子を返すために
金利をあげなくちゃならないので、企業が事業に投資しにくい環境が
できてしまうんです。

 

しかも借金なんて結局国民の税金からそれを払うわけですから
国の借金はますます膨らんでしまうので、必ずしも政府支出が
増えるのが良いこととは限らないんだよね( ;∀;)

 

【インフレになっちゃダメな理由】

インフレについて

生きているだけで物価は上がっていきます。

 

普通は物価が上がっていくにしたがって給料も上がっていくので
生活水準が下がることはないんですが、物価が上がるペースに
所得が上がるペースが追い付かないと、

 

実際は、所得が減ったことになってしまうので
人によっては、食べるのに困っていくことになってしまいます。。

 

こんな状態が長くつづけば、それは経済学用語で「インフレーション」
と呼ばれます。

 

インフレの原因は2つに分けられます。

原因1
経済が活発に動いていて、作った商品よりも、欲しい人の数が多すぎて
結果的に商品の値段(物価)が上がってしまう Demand Pull型

 

原因2
逆に、商品をつくるための生産コストが上がってしまって、
そのままの値段だと企業の儲けが減ってしまうので、
仕方なしに値段(物価)を上げざるをえない Cost Push型

 

 

インフレになった場合、一個10円だったガムが100円になったりする現象ですから
お金の価値が10分の1 100分の1になることもあり得ます。歴史上
旧ソ連が崩壊した時はインフレ率が7000倍近くになったこともあります。

 

運の悪いことにインフレは一度起きると、瞬間的に広がります。

 

なぜかというと、物価が上がれば、私たちは
また物価があがることを心配して、生活必需品を中心に
買占めをしようとします。(需要超過)

 

そうすれば、企業側も、商品をつくるための材料の値段があがり、
生産コストがあがるので、利益を確保するために値段設定を上げます。

 

こうしてインフレは無限ループ状態にはいってしまうのです。。。。

 

 

【デフレになっちゃダメな理由】

デフレについて

インフレと逆の現象がデフレです。

 

デフレは物価が下がってその分、お金の価値が上がります。

 

デフレが起こる理由は、商品の数が、欲しい人の数より多い状態(モノが余ってる状態)
だからです。

例えば、あなたは楽器関連の会社を経営していて
1000本のギターが余っているとします。

 

そうすると、いくらギターが好きとはいえ
大量のギターを保管するための場所を借りなければいけなくなるので
単純に在庫保管費用というものがかかってきてしまいす。

 

保管にはお金がかかるので
できるだけ、早く、ちょっと値段が下がっても売ってしまいたいのが本音ですよね?

 

〜デフレは消費者にとてはラッキー?〜

 

デフレによって物価が下がるので、生活に余裕ができるからラッキー!とか思います(#^^#)?

 

まあ、自分の買いたい商品だけの値段が下がるならいいんですが、
もし社会全体の商品の値段が下がるととっても危ないです。

物価が下がる

消費者は「もうちょっと値段が下がるかも」と考えてまだ買わない

消費者が商品を買うペースが遅くなる

商品が売れないから企業の儲けが減る

企業の儲けが減るから、従業員の給料も減る

お金がないので消費者はモノをどんどん買わなくなる

(繰り返し)

 

 

 

【スタグフレーション】でも1970年代、今までの理論では説明できない経済現象がおきてしまたのだ\(◎o◎)/

インフレ状態の経済は、 
需要>供給 (欲しい人の数が多くて商品の数が足りていない状況)
になっているので物価が上がります。

 

デフレで景気が悪い(お金のめぐりが悪い)時は
物価は下がって、業績がダメな企業は従業員を
首にして失業者が増えます。

 

ですが、こんな予想の範囲を超えた経済現象が
1970年代以降、先進国の多くでおきました。

 

それはスタグフレーションです。

 

これが不況を意味するスタグネーション
とインフレーションを合わせて作ったコトバです。

 

今までの経済学

インフレが発生

政策によってインフレを抑える

景気が悪くなって失業者が増える

生活が苦しくなる人が増えて需要と供給のバランスが元に戻る

 

今までの経済理論では説明できないスタグフレーション

 

  


       インフレが発生
          ↓
    政策でインフレを抑えようとする
↓               ↓
物価はどんどん     物価が上がってるとき
上がる          失業者は減る予定だった
↓                 ↓
経済停滞で       失業者が増えているとき
失業者発生       インフレを抑えられるはずだった

 

          ↓
   スタグフレーションへ


 
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